神と黒蟹県 神と黒蟹県

神と黒蟹‪県‬

    • ¥1,900
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発行者による作品情報

架空の県を舞台にした連作小説集


「黒蟹とはまた、微妙ですね」

微妙、などと言われてしまう地味な県は全国にたくさんあって、黒蟹県もそのひとつだ。

県のシンボルのようにそびえたつのは黒蟹山、その肩に目立つ北斎が描いた波のようにギザギザの岩は、地元では「黒蟹の鋏」と呼ばれ親しまれている。県庁や裁判所を有し、新幹線も停まる県のビジネス拠点としての役割を担う紫苑市と、かつての中心地で歴史的町並みや重要文化財である黒蟹城を擁する灯籠寺市とは、案の定、昔からの遺恨で仲が悪い。空港と見まごうほどの巨大な敷地を持つショッピングモールの先には延々と荒れ地や牧草地が続き、廃業して解体されてしまって今はもう跡地すらどこだかわからない百貨店に由来する「デパート通り」はいつまで経っても改称されず、同じ姓を持つ住民ばかりの暮らす村がある。

つまり、わたしたち皆に馴染みのある、日本のどこにでもある「微妙」な県なのだ。

この土地に生まれ暮らす者、他県から赴任してきた者、地元テレビ出演のために訪れた者、いちどは故郷を捨てるもひっそり戻ってきた者、しばしば降臨する神(ただし、全知全能ならぬ半知半能の)。そういった様々な者たちのささやかでなんてことないが、ときに少しの神秘を帯びる営みを、土地を描くことに定評のある著者が巧みに浮かび上がらせる。

ジャンル
小説/文学
発売日
2023年
11月13日
言語
JA
日本語
ページ数
240
ページ
発行者
文藝春秋
販売元
BUNGEISHUNJU LTD.
サイズ
1
MB
沖で待つ 沖で待つ
2009年
ばかもの ばかもの
2010年
逃亡くそたわけ 逃亡くそたわけ
2007年
袋小路の男 袋小路の男
2007年
絲的メイソウ 絲的メイソウ
2009年
イッツ・オンリー・トーク イッツ・オンリー・トーク
2006年