ラヴクラフト全集1
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- ¥550
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発行者による作品情報
20世紀アメリカが生んだ鬼才、幻想と怪奇の作家、ラヴクラフト。彼の想像力の産物であり彼自ら病的なまでに憑かれていたクトゥルフ神話が怪しく息づく代表作「インスマウスの影」と「闇に囁くもの」。デラポーア家に伝わるおぞましい血の秘密が戦慄を呼ぶ「壁のなかの鼠」、ブラックユーモア風の異色作「死体安置所にて」の全4編を収録。深遠な大宇宙の魔神の呼び声が、読者を太古の昔から永劫の未来につづく暗黒世界のとりこにすることはまちがいない。
カスタマーレビュー
ざわん
、
ラブクラフト作品の世界に浸る
ラヴクラフト作品を読んだのはこれが初めてであった。この独特の世界観は極めてユニークなものであり、しかしそれ故に人を選ぶのだろう。翻訳にあたりその世界観の再現が恐らく試みられたことは想像に難くなく、原文を読んだことはないものの、ラヴクラフト作品独特の狂気やすぐには理解しがたい雰囲気を存分に体験することができたと感じた。しかしその狂気は同時に、興味が欠落してしまえばただの冗長な文章と感じることだろう。軽い気持ちで読むには全集というのは適さないのかもしれない。もし、読書の習慣はなく、軽い気持ちでラヴクラフト作品を読んでみたいと思われているのであれば、例えばインスマウスの影など有名かつ短めな作品に触れてみることをお勧めする。しかし一方でどっぷりと浸かりたいと思っている読者には、この全集は想像以上の君悪さや後味の悪さを提供してくれるだろう。
この冗長なレビューを最後まで読んだ貴方には本全集は向いている…かもしれない。