老三本「太極拳拳論」を読む
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発行者による作品情報
十九世紀後半に、太極拳の理論は清の武禹襄と李亦畲によって研究・構築された。李亦畲は、二人の研究成果を三本の抄本にまとめて後世に残した。これが「老三本」と呼ばれる抄本(「自蔵本」、「啓軒本」、「郝和本」)である。この中で、抄本としての完全な形で既に公開されているのは「郝和本」だけであり、「啓軒本」は文化大革命の際に散逸したと云われ、「自蔵本」は表紙だけが公表されている。幸いにも「啓軒本」は、李亦畲の弟(李啓軒)の孫である李福蔭の編集によって一九二九年(油印「簾譲堂太極拳譜」)と一九三五年(「李氏太極拳譜」)に公表されている。これらは「李福蔭本」と呼ばれる。本書では、「老三本」の中から主要な拳論を取り上げて、若干の解説を付与した。