井田由美で聴く「一房の葡萄」 ラジオ日本聴く図書室シリーズ第8弾
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発行者による作品情報
ラジオ日本・聴く図書室第8弾は、有島武郎の「一房の葡萄」。 あなたは覚えていますか?子供の頃、自分の欲しくて欲しくてたまらない物を友達がもっていた時の複雑な気持ちを…。 主人公の少年がそんな気持ちに揺れたのは、外国人の友達が持っていた、横浜の透きとおるような海の藍色を描くがための「絵の具」でした。 震えるような少年の不安、そして一度の過ちで子供の心を傷つけないように立ち直らせようとする先生の振る舞い、友達の気遣いが細やかに描きこまれています。こんな心持の関係なら、最近多発しているイジメ自殺なんかありえないのだろうな、と思える教育の場が確かにそこにはありました。 作者の有島武郎は東京小石川〈現・文京区)に旧薩摩藩士で大蔵官僚の有島武の子として生まれ、横浜に移り、4歳から横浜英和学校に通いました。このころの体験を基に、後に書かれたのがこの『一房の葡萄』なのです。(C)ラジオ日本