驟雨 -Wisの朗読シリーズ(37)
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- ¥458
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発行者による作品情報
山村英夫は会社員3年目。女性を愛する煩わしさから、娼婦街での交渉で済ませている。女性との関わりは遊戯の段階に留めておくのが精神の平衡にいいと考えている。ある日、一夜を過ごした女に心惹かれる。彼女は、しとやかで知的な風貌を持っていた。数週間後、待ち合わせの喫茶室に向う自分に「ときめき」の感情があること気づいた彼は、自分の中で、固有物だった彼女の存在が、やがて”道子”という名前を持つ女の存在に変化して行く事に気づく。「今度お会いするまで、わたし、操を守っておく」という道子の言葉に彼は惑わされ、それから何回も通うことになった。やがて、山村の心の裡に、道子を占有できないことへの嫉妬が鮮明になっていく・・・。底本は、昭和60年発行の新潮文庫。現在発行の新潮文庫のものと文脈が異なる部分があります。
カスタマーレビュー
ルナ・メイ
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「本」は「楽譜」、「朗読」は「演奏」
この朗読作品を聞くまで、原本を読んだことがありませんでした。朗読作品で感動して、原本を読んでみようと思って、図書館に走り読んでみましたが、wisの朗読作品を聞いたときの感動、あるいは豊かな情感は、私の黙読では感じられませんでした。少し驚きでした。「朗読作品」において、原本というのは「楽譜」なんだなあとしみじみ感じました。「楽譜」を生かすも殺すも「演奏」次第ですよね。wis様の朗読は、素晴らしいと思います。多くの朗読作品を発表されていますが、本当にオススメです。