あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。
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- ¥550
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発行者による作品情報
親や学校、すべてにイライラした毎日を送る中2の百合。母親とケンカをして家を飛び出し、目をさますとそこは70年前、戦時中の日本だった。偶然通りかかった彰に助けられ、彼と過ごす日々の中、百合は彰の誠実さと優しさに惹かれていく。しかし、彼は特攻隊員で、ほどなく命を懸け戦地に飛び立つ運命だった――。のちに百合は、期せずして彰の本当の想いを知る…。涙なくしては読めない、怒濤のラストは圧巻!
APPLE BOOKSのレビュー
汐見夏衛が教員時代に発表したデビュー作。戦時中へとタイムスリップした女子中学生の淡い初恋と成長がみずみずしい筆致で描かれる。中学2年生の百合は、母の小言や退屈な授業にいら立つ毎日を送っていた。そんなある日、母とけんかをして家を飛び出し、近所の裏山にある防空壕で一夜を明かす。目が覚めると、そこは終戦間際の1945年。炎天下、途方に暮れる百合を助けてくれたのは彰だった。やがて百合は誠実で優しい彰に初めての恋心を抱くようになるが、彼は特攻隊員。帰らぬ人となることを定められているのだった。出撃の日が近づき、百合と彰の別れの時が迫る…。主人公同様、読者は戦争という不条理に憤る一方、当時を生きる人々の無垢な思いに心を打たれることだろう。1945年の夏という時代設定は悲しい結末を予想させるが、涙を誘うだけでなく、すがすがしい読後感に包まれる。SNSをきっかけに“泣ける小説”としてベストセラーになり、続編となる『あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』も刊行されている。戦争を知らない世代にこそ読まれるべき作品だ。
カスタマーレビュー
鹿児島の夏の空、今も昔も変わらず広く青く桜島の煙と開聞岳を臨みながらさらに南へ飛んで行った人達。怖くてたまらなかったのでしょうに、もう誰も何処の国の人もそんな思いをしませんように…
百合の素直さが好きです。
心を打たれた
ノンフィクションだけど、きっと現実にあったことだろうと思えるような本でした。
現代を生きる中で「戦争」は程遠いものになっているけれど今も続いている国もある。
決して忘れてはならないことであり、
“愛する人や家族を「戦争」で亡くす”
このようなことがこの先も二度と起きないように、受け継がれてほしい。
現在の「当たり前」は当時の当たり前ではなかった。
現在の「普通」は当時の普通ではなかった。
日頃、不平不満を抱いてしまうことはたくさんあるけれど今がどれだけ幸せか。
そう気付かせていただきました。
「戦争」と「恋愛」が描かれていて現代でも受け入れやすく共感しやすい物語だと思います。
感動しました
映画を見て、小説も読んでみたいと思い購入しました。
色々と考えさせられる内容でした。
今を大切に生きていこうと思いました。
続編も読んでみようと思っています!