うそつき光秀
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4.0 • 6件の評価
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- ¥1,800
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発行者による作品情報
「この世から上下を無くす」大志を抱いた天涯孤独の青年・十兵衛は、出自を偽り、武家と宮中の礼法に通じた「明智光秀」という武士として振る舞う道を選ぶ。己の夢を叶えるために。塗り固められたうそは「真実」へと変わるのか。――そこに信長の目が光る。2020年大河ドラマで最注目!戦国武将・明智光秀!ライトノベル界を席巻した風雲児が心機一転、挑む渾身の歴史小説!カバーイラストは大ヒット漫画『ベルセルク』の三浦建太郎!!「世の中の上下なんかくそくらえだ! すべてぶっ壊してやる!」熱い思いを抱いて諸国を放浪した天涯孤独の青年・十兵衛は、比叡山の僧兵に殺されかけたところを伊勢兵庫頭貞良という男に救われる。十兵衛の才を買った貞良は「明智光秀」という名を与え、名門伊勢家が確立した武家の礼法を伝授し、十兵衛を武士として仕立てる。室町幕府末期の混乱の中で頭角を現した光秀は、やがて信長と出会う・・・・・・!出自を偽り、名前を騙り、武士の振りまでして求めた「上下無き世」という夢。明智光秀の知られざる顔を描ききる、著者渾身の歴史小説!
APPLE BOOKSのレビュー
ゲーム、アニメのクリエイターとしても著名なあかほりさとるが、赤堀さとる名義で初の歴史小説に挑んだ作品「うそつき光秀」。合戦場で、死んだ兵から金品を奪って生きてきた流人の十兵衛は、元幕府名門の伊勢貞良と出会い、明智光秀という名を与えられる。光秀は「この世から上下を無くす」ことを志し、武士の礼法を学び、足利義昭や織田信長と出会い、信長の家臣として順調に出世を果たす。しかし、一国一城の主となってさえ、光秀の心の中にあるのは、名前や出自を偽って武士になったという、嘘で塗り固められた虚しさだった。自身の夢が色あせたとき、光秀は嘘をつき通すため信長と対峙する。「本能寺の変」で主君である織田信長を殺害し、希代の反逆者として歴史に名を刻んだ明智光秀。大河ドラマの題材にも選ばれた戦国武将の謎多き前半生を、大胆な仮説によって再構築。金ヶ崎の退却戦や比叡山焼き討ちなどの史実に即しながら、見事な歴史エンターテインメントに仕上げている。