おいしいごはんが食べられますように
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- ¥1,500
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発行者による作品情報
第167回芥川賞受賞作。
「二谷さん、わたしと一緒に、芦川さんにいじわるしませんか」
心をざわつかせる、仕事+食べもの+恋愛小説。
職場でそこそこうまくやっている二谷と、皆が守りたくなる存在で料理上手な芦川と、仕事ができてがんばり屋の押尾。
ままならない人間関係を、食べものを通して描く傑作。
APPLE BOOKSのレビュー
食事、仕事、そして恋愛。三つの身近なテーマが交錯する中で、人と分かり合うことの難しさを描いた高瀬隼子の芥川賞受賞作。“守りたくなるキャラ”を発揮し、仕事を巧みに避ける料理上手の芦川。タフな仕事も率先して引き受ける頑張り屋の押尾。そしてそんな2人の女性の間で揺れ動く男、二谷。芦川の処世術に不満や理不尽な思いを募らせる押尾は、二谷にこう誘い掛ける。“わたしと一緒に、芦川さんにいじわるしませんか”と。癒やし系のタイトルや装丁からは想像できないほど、居心地の悪い読後感に苛(さいな)まれる作品だ。それでも彼女たちの生きづらさには、シンパシーを抱かずにはいられない。本作で描かれるハラスメントや長時間労働が常態化した職場も、正しいことが評価されるとは限らない社会も、私たちの目の前に確かに存在するリアルであるからだ。芦川や二谷はあなたの隣の人間かもしれないし、もしかしたらあなた自身かもしれない。食事という根源的な行為においてすら、他者と自分の“違い”を意識せずにはいられない現代。そこに生きる本作の主人公たち、そして私たちにとって、おいしいご飯を食べることは、かくも難しい。
カスタマーレビュー
456789@
、
食文化のマイノリティ
物語は平坦だが、インスタなど食の共感を求める現代に疑問を持たせるユニークな発想と自由。食にもダイバーシティがあって良いと思えた。
どさんこ41
、
自分には読みにくい
ここ最近読んだ本で、一番評価が低い