たちどまって考える たちどまって考える

たちどまって考え‪る‬

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    • ¥880
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発行者による作品情報

パンデミックを前にあらゆるものが停滞し、動きを止めた世界。17歳でイタリアに渡り、キューバ、ブラジル、アメリカと、世界を渡り歩いてきた漫画家・ヤマザキマリさんにとって、これほど長い期間、家に閉じこもって自分や社会と向き合った経験はありませんでした。でもそこで深く深く考えた結果、「今たちどまることが、実は私たちには必要だったのかもしれない」という想いにたどり着いています。この先世界は、日本はどう変わる? 黒死病からルネサンスが開花したように、また新しい何かが生まれるのか? 混とんとする毎日のなか、それでも力強く生きていくために必要なものとは? 自分の頭で考え、自分の足でボーダーを超えて。さあ、あなただけの人生を進め!

ジャンル
ノンフィクション
発売日
2020年
9月10日
言語
JA
日本語
ページ数
256
ページ
発行者
中央公論新社
販売元
Digital Publishing Initiatives Japan Co., Ltd.
サイズ
5.1
MB

カスタマーレビュー

saasya_booklife

転んでもただでは起きず

日本の求めた民主主義と欧州が生み出した民主主義の殊更な違いを感じ取ったコロナ禍。
私は安心して生きられる福祉社会を目指したいのか、経済的な実利社会を目指したいのかで、あまりに大きなギャップが国民の中でもそれぞれあり、それを埋めるにはまだ議論が足りないのが日本だなと感じていました。
そのことを欧州(主にイタリア)との比較で語られていて興味深かったです。
このコロナのタイミングで日本が明確に「今ある安全・福祉社会を大切にするべく、そのための経済を損なわずわけにはいかない」とでも言って方向性を示せていれば、経済で死す人も病気で死す人も少なく済んだのではと思わずにはいられなかった。暗に政策で語られるどっちつかずさは悪い面ばかりではなく日本らしさを感じるが、方向性を示さなかったばかりにうまく立ち行けなかった人は多いだろうと、そこまでは成熟してないのが日本だなと改めて感じた。
豊かな社会には文化は必要不可欠で、大変な仕事には癒しが必要だということも日本人はもっともっと知っていて受容して良かったんだとも感じ、ではこれから、日本という風土でどんな風に自分が生きてどんな社会だと自分や周りの人は心地良いんだろうというのを改めて考えるきっかけになった本。
コロナ禍で失ったものは多いけれど、転んでもただでは起きないぞという貪欲さを失わずに今をいきたいと静かなパワーを頂きました。
今起きている物事に恐怖すること感動すること涙すること楽しくなること、その生(なま)で自分が感じる些細な思考全てがこれからの生き方の糧になると確信させてくれる一冊でした。

イタリア元首相のベルルスコーニさんがどうにも破天荒で酷い人だったんだなというのがよく伝わってきて、逆に興味を抱きました(笑)。調べてみたいと思います。

作者さまとご家族の皆様がこの困難を乗り越えて、また同じテーブルで食事をしながらたくさんの話ができることを祈っています。

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