ムーンライズI ボーン・デイ
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4.8 • 4件の評価
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- ¥950
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発行者による作品情報
SF大賞受賞作家が書き下ろす宿命と反逆の大長編!
文庫書き下ろし全3巻同時発売!
オリジナルSFアニメーション、Netflixシリーズ「ムーンライズ」の原案小説。
【あらすじ】
全情報をAIが一元管理する時代。地球と月を繋ぐ軌道シャフトが倒壊した。資源エネルギーを巡る両者の戦火が激化する中、二人の青年は過去と未来へ想いを馳せる。過酷な月に生まれ、月革命軍の一員として独立を目指すフィル。亡き父の名をかたる月指導者との対面へ旅立つジャック。二人のルーツに秘められた、世界の謎を解く戦いが始まる! 壮大なスケールで描かれる宿命と反逆の大長編。【文庫書き下ろし/全3冊】
オリジナルSFアニメーション
Netflixシリーズ「ムーンライズ」世界独占配信中!
監督・シリーズ構成:肥塚正史
作品原案:冲方丁
キャラクター原案:荒川弘
キャラクターデザイン:山田歩
アニメ制作:WIT STUDIO
著者について
冲方 丁(うぶかた・とう)
1977年岐阜県生まれ。1996年『黒い季節』で第1回角川スニーカー大賞金賞を受賞しデビュー。2003年『マルドゥック・スクランブル』で第24回日本SF大賞、2010年『天地明察』で第31回吉川英治文学新人賞、第7回本屋大賞、第4回舟橋聖一文学賞、第7回北東文学賞、2012年『光圀伝』で第3回山田風太郎賞を受賞。主な著書に『十二人の死にたい子どもたち』『戦の国』『剣樹抄』『アクティベイター』『骨灰』『SGU 警視庁特別銃装班』などがある。
APPLE BOOKSのレビュー
代表作『マルドゥック・スクランブル』シリーズに通じる世界観が広がる、冲方丁のスペースオペラ『ムーンライズI ボーン・デイ』。発表とほぼ同時にアニメーションが配信されたが、全3巻の本作からはカットされたエピソードが多く、鑑賞後に原作で謎解きを楽しむファンが続出している。舞台は近未来。地球での豊かで安全な生活を維持するために、AIシステム「サピエンティア」がすべてを統括し、人々は遺伝子スクリーニングで“適切”とされる職業に振り分けられている。ジャックは地球で優秀な遺伝子の持ち主として育つが、爆破テロに巻き込まれたことで危険な月に送り込まれる。月は地球のゴミ捨て場として汚染物や犯罪者を受け入れ、地球に電力を送ってきた。月の厳しい環境で働く孤児のフィルは、意思を持つカビと出会ったことで格差と搾取に気付いていく。スラム化した月のディストピア描写に熱が入っており、弱者のフィルへ思わず感情移入してしまう。ジャックと仲間たちの背景もしっかり描かれ、結束の強さも伝わる。宿命と反逆のドラマは始まったばかりだ。