



十字架のカルテ
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4.5 • 2件の評価
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- ¥800
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発行者による作品情報
犯罪者の心の闇に迫る精神鑑定医。医療ミステリーの新境地!
精神鑑定の第一人者・影山司に導かれ、容疑者たちの心の闇に迫る新人医師の弓削凜。だが、彼女も心の中で重い十字架を背負っていた。
光陵医科大学附属雑司ヶ谷病院の新人医師・弓削凜は精神鑑定医を目指し、精神鑑定の第一人者と言われる影山司院長に弟子入りする。影山に導かれ、凜は統合失調症、詐病、解離性同一性障害など、様々な事件の容疑者たちの心の闇に迫る。そして凜にも、どうしても精神鑑定医にならなくてはならない秘密の事情があった。
目次
プロローグ
第一話闇を覗く
第二話母の罪
第三話傷の証言
第四話時の浸蝕
第五話闇の貌
エピローグ
APPLE BOOKSのレビュー
現役内科医として従事しながら、小説家としても活躍する知念実希人のミステリー小説「十字架のカルテ」。光陵医大付属雑司ヶ谷病院の院長であり、精神鑑定の第一人者として名高い影山司の助手として、自ら手を挙げた新人精神科医の弓削凛。事件を起こしたさまざまな犯罪者の精神鑑定に立ち会うことで、彼女自身が過去に背負った重い十字架への答えを探していた。精神疾患はささいなきっかけで誰にでも起こりうる可能性があり、治療によって回復が進む病気ではあるが、精神科への偏見や差別の多い日本では、なかなかその戸を叩くことも、家族や本人自身が疾患の事実を認められない場合も多い。そうしているうちに悪化をたどり、救いの手が差し伸べられることもなく底なし沼へとずるずるはまっていく。はたして彼らは犯罪者なのか、もしくは患者なのか。医療ミステリー小説としてだけでなく、精神の底無しの闇と深く精通している現代社会の闇をも生々しくあぶり出す衝撃作。