天幕のジャードゥーガル 1
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4.5 • 54件の評価
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発行者による作品情報
後宮では賢さこそが美しさ。13世紀、地上最強の大帝国「モンゴル帝国」の捕虜となり、後宮に仕えることになった女・ファーティマは、当時世界最高レベルの医療技術や科学知識を誇るイランの出身。その知識と知恵を持ち、自分の才能を発揮できる世界を求めていたファーティマは、第2代皇帝・オゴタイの第6夫人でモンゴル帝国に複雑な思いを抱く女・ドレゲネと出会い、そして……!? 大帝国を揺るがす女ふたりのモンゴル後宮譚!
APPLE BOOKSのレビュー
大帝国モンゴルの後宮を舞台に繰り広げられる、2人の女の歴史フィクション。舞台は13世紀、主人公はモンゴル後宮に仕えることになった捕虜、ファーティマ。その昔、最高技術の医療と科学を持つ母国イランの知識と知恵で才能を発揮したいと願う彼女が、皇帝の第6夫人ドレゲネと出会ったことで、歴史は大きく動き出す。『ダンピアのおいしい冒険』のトマトスープが挑む意欲作。“広大な大陸を翻弄(ほんろう)した魔女”として名を残したファーティマの生涯をモデルに、知性によって運命を切り開こうとする女たちの姿を描く。知られざるモンゴル史を扱いつつ、女2人の関係性をメインに据えた点も爽快。ドラマチックな物語が、絵本のように素朴ながら表情豊かな画面で展開し、いつのまにか引き込まれてしまう。