晴天の迷いクジラ(新潮文庫)
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- ¥740
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発行者による作品情報
デザイン会社に勤める由人は、失恋と激務でうつを発症した。社長の野乃花は、潰れゆく会社とともに人生を終わらせる決意をした。死を選ぶ前にと、湾に迷い込んだクジラを見に南の半島へ向かった二人は、道中、女子高生の正子を拾う。母との関係で心を壊した彼女もまた、生きることを止めようとしていた――。苛烈な生と、その果ての希望を鮮やかに描き出す長編。山田風太郎賞受賞作。
カスタマーレビュー
人生愛あり悪あり
、
救われた
私がこれを読んだのは高校2年の夏。鬱病になって、摂食障害に苦しんでいるときだった。本屋でたまたま手に取ったとき、運命だと思った。読んでいる間、ずっと苦しかった。でも、この本を読み終えたとき、すっと息が吸えるようになった。取り敢えず、明日も生きてみよう、と思った。私の人生で5本の指に入る、大切な、大切な一冊。