純粋理性批判 01
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4.3 • 3件の評価
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発行者による作品情報
もう入門書はいらない! カントは従来の形而上学が陥った独断的なやり方を批判し、人間のもつ理性の可能性とその限界をみさだめる。空間とは何か、時間とは何か、認識はどのようにして成り立つのかを明らかにする。古代以来の哲学の難問を解決しようとした意欲的な試みを再現する! 難解とされる多くの用語を、ごく一般的な用語に置き換えて分かりやすさを徹底した画期的な新訳(全7巻)。詳細な解説つき。
APPLE BOOKSのレビュー
18世紀から19世紀初頭に活動したプロイセン王国、現在のドイツの哲学者で、近代哲学の祖といわれるイマヌエル・カントが著した「純粋理性批判 01」。数ある哲学書の中でも、特に読み解くことが難しいとされているカントの作品を、大きなカテゴリーごとに7冊に分けることで、頭の中で内容をきちんと整理しながら、段階的に理解を深めていけるよう仕立てられている。本著は、そんなシリーズの1冊目。神や宇宙、霊魂などの認識に関わる形而上学を批判することにより、人間という存在をあらためて追究していくプロセスは、読者が自分自身の在り方を見つめ直し、次の段階へのステップアップを目指すに当たって大いに参考になる。直面する難問にも果敢に立ち向かい、自分が所有するデータを最大限に活用しながら、より良い解答を導いていく意欲的な姿勢にも学ぶところは多い。客観的な視点からものごとの限界を見極め、新たな方向性を見いだしていくノウハウも凝縮されている。哲学という学問を実践していく面白さを体感させてくれる意味でも、得難い著作といえる。