むき出し
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4.1 • 95件の評価
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- ¥1,600
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発行者による作品情報
小さい頃から、殴って、殴られるのが普通だった。誰も本当のことを教えてくれなかった。なぜ自分だけが、こんな目にあうんだろう――上京して芸人となった石山の前に現れる、過去の全て。
ここにいるのは、出会いと決断があったから。
著者渾身の、初小説。
優しい眼差しが
純粋な言葉が
誠実な覚悟が
重要な小説を生んだ。
(又吉直樹)
APPLE BOOKSのレビュー
お笑い芸人、EXITの兼近大樹が自身の生い立ちを基に、ある一人の男の波乱に満ちた半生を“むき出し”につづった半自叙伝小説。主人公の石山大樹は、連日早朝から深夜までテレビやラジオなど何本も仕事を持ち、飛ぶ鳥を落とす勢いで売れに売れている芸人だ。しかし、ある晩、彼の暗い過去を暴露しようとする『週刊文春』の記者たちに声をかけられる…。物語は、石山の幼少期から、ステージに上がるまでの壮絶な半生を彼の心の声で追憶する。暴言、暴力でしか自身を表すすべを知らず、自分を分かってくれない大人たちへのやり場のない怒り、抑えられない衝動、自暴自棄になり明日を生きることさえ見えなかった日々。どこに向ければいいのか分からない彼の悲痛な心の叫びが胸を刺す。それでも、その時には気付かなかった人々の優しさがあり、そして彼の人生を変える出会いがあった。たくさん傷つき、たくさん傷つけてきた過去が今の自分を形作っている。フィクションとノンフィクションの間を行き来する、著者の純粋で真っすぐな思いが赤裸々につづられた物語は、この世界の生きづらさに苦しんでいる誰かに光をもたらすかもしれない。人生は変えられる、そう著者が身をもって証明するような作品だ。
カスタマーレビュー
星5
彼は、彼なりに幼いうちから色々な苦労を背負われていたのだと知り、読んで泣きました。想像を絶する環境や貧困の中、良くすたれきずに努力出来たなぁと。自分が彼の立場なら、絶対に更生も無理だと思いました。
遊び盛りの学生の年齢で、生活保護を考えなくてはならない。。僕は、彼の過去の過酷さに絶句するとともに、今も努力される姿に感心しました。
極度の貧困から、ここまでのし上がる事は誰にも出来る事じゃない。よく頑張ったと讃えてあげたい。
ガラスの青春
北海道が舞台、テレビで観ていてイケメン、チャラ男だけど頑な、ちょっと影がある表情がある著者
自伝とも言えるのかな、リズミカルで哲学的
久々に徹夜で一気読みした。
色々な世代に読んでいただきたい、一冊