病葉草紙 病葉草紙

病葉草‪紙‬

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発行者による作品情報

人の心は分かりませんが、それは虫ですね――。


ときは江戸の中頃、薬種問屋の隠居の子として生まれた藤介は、父が建てた長屋を差配しながら茫洋と暮らしていた。八丁堀にほど近い長屋は治安も悪くなく、店子たちの身持ちも悪くない。ただ、店子の一人、久瀬棠庵は働くどころか家から出ない。年がら年中、夏でも冬でも、ずっと引き籠もっている。


「居るかい」


藤介がたびたび棠庵のもとを訪れるのは、生きてるかどうか確かめるため。そして、長屋のまわりで起こった奇怪な出来事について話すためだった。


祖父の死骸のそばで「私が殺した」と繰り返す孫娘(「馬癇」)、急に妻に近づかなくなり、日に日に衰えていく左官職人(「気癪」)、高級料亭で酒宴を催したあと死んだ四人の男(「脾臓虫」)、子を産めなくなる鍼を打たねば死ぬと言われた武家の娘(「鬼胎」)……


「虫のせいですね」

棠庵の「診断」で事態は動き出す。


「前巷説百物語」に登場する本草学者・久瀬棠庵の若き日を切り取る連作奇譚集。

ジャンル
小説/文学
発売日
2024年
8月7日
言語
JA
日本語
ページ数
504
ページ
発行者
文藝春秋
販売元
BUNGEISHUNJU LTD.
サイズ
5
MB
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