ナチュラルボーンチキン
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4.3 • 18件の評価
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- ¥1,700
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発行者による作品情報
この物語は、中年版『君たちはどう生きるか』です――金原ひとみ。45歳一人暮らし、労務課勤務のルーティン女・浜野文乃と、ホスクラ通いのイレギュラー編集者・平木直理。新たな代表作。
APPLE BOOKSのレビュー
世代を超えて女性が「どう生きるべきか」を問う、大人のための青春小説。デビュー作『蛇にピアス』で芥川賞を受賞し、現代社会に生きる若者たちの孤独や葛藤をハードに描いてきた金原ひとみは、自身の成熟とともに、より普遍性を増したヒューマニスティックな作風へとかじを切りつつある。本作もまた、そんな金原の新境地を感じさせる一作だといえるだろう。主人公の文乃は毎日をルーティンのようにやり過ごしている平凡な45歳の事務職員。ある日、彼女はホストクラブ通いに大金をつぎ込む20代の派手な編集者、直理と出会う。直理と付き合ううちに、徐々に崩れていく文乃のルーティン。無味で、透明で、無意味だった彼女の日常がカラフルに色付き、予測不能な方向にギクシャクと動き始める様がいとおしい。中年になると、自分の人生は“こうだ”“こうあるべきだ”と、可能性を打ち消してしまいがち。経験や知識は、時に人を臆病にする。けれど本作を読むと、歳を重ねた今だからこそもっと自由でいいのだと、迷いも失敗も日常を刺激するスパイスになり得るのだと思えてくる。明日に踏み出す足取りがほんの少し軽やかになるような物語。