NOVA1【分冊版】05ガラスの地球を救え!
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発行者による作品情報
脱力しつつ読みすすめると、巨大な感動が押し寄せる、奇跡の名編。
SF界屈指の翻訳者/書評家・大森望の責任編集でお届けするオリジナル日本SFアンソロジー『NOVA1』(全11編)の分冊版。「ガラスの地球を救え!」(解説:大森望)に併せて、「序」(大森望)収録。
【作品冒頭】
時は今、西暦二一九九年九月九日。
宇宙空間に浮かぶ二枚の巨大な黒い板のあいだを南海電鉄の五百人乗りジャンボ宇宙客船ダンジリ二七一号が通過するとき、船内のスピーカーから「ツァラトゥストラはかく語りき」の荘厳なメロディーが流れた。
「本船は現在、〈SCI-FIランド〉のモノリスゲートをくぐったところです。まもなく本船右手前方に、『スター・トレック』の原寸大エンタープライズ号が皆さまをお出迎えいたします。スコープをお使いいただければ、艦橋の窓からカーク船長やミスター・スポックが手を振っているのがご覧いただけるかと思います」