



アンドロイドは電気羊の夢を見るか?
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4.0 • 204件の評価
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- ¥950
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発行者による作品情報
第三次大戦後、放射能灰に汚された地球では生きた動物を持っているかどうかが地位の象徴になっていた。人工の電気羊しか飼えないリックは、かくて火星から逃亡した〈奴隷〉アンドロイド八人の首にかかった賞金を狙って、決死の狩りを始めた! 現代SFの旗手が斬新な着想と華麗な筆致で描く悪夢の未来世界!
APPLE BOOKSのレビュー
「世界最終対戦」と呼ばれる大戦後の放射能に汚染された地球を舞台としたディストピア小説の傑作。体をむしばみつつある放射能のリスクにおびえ、気鬱に陥りながらも今なおそこに暮らす人間たちと、高度に発達したアンドロイドとの対決を描いている。サンフランシスコ警察に所属する賞金稼ぎのリックは、ある日火星の植民地から逃亡してきたアンドロイドたちを廃棄処理する任務を請け負う。外見はもちろんのこと、記憶や感情すら持ったアンドロイドを人と区別するため、感情の揺らぎを計測する「フォークト=カンプフ検査」を用いるリックだが、レイチェルと名乗るアンドロイドと出会ったことで人間とアンドロイドの区別に迷いが生じてしまう。放射能によってほとんどの生物が死に絶え、生きた動物を飼うのがステータスという世界。そこには高価な動物を飼えない人のために、本物そっくりの機械仕掛けの動物まで存在している。まるでアンドロイドを「処分」する罪悪感から逃れようとするかのように、任務で得た賞金を動物につぎ込んでいくリック。そしてあまりにも人間くさい反応を示すアンドロイドたち。その姿は、人を人たらしめるものは何か、という根源的な問いを私たちに投げかけている。
カスタマーレビュー
今更言うほどのことではないかもしれないが
内容が高密度に詰め込まれており、独特のテンポがあるので苦手な人がいるかもしれない。
しかし有名作品だけありクオリティはその保証にお金を出してもいい。
退廃的な世界観、心理描写が多い一方での淡々とした文体はSF好きならきっと気にいるだろう。
人間とは、アンドロイドとは。
著者が「親切な存在はすべからく人間であり、それ以外は人間でない」
と述べているように、
本当にアンドロイドを根絶やしにする事に意味はあるのだろうか?
優しい心を持ったアンドロイドも存在するのではないか?
その固定概念に縛られている人間こそ、恐ろしい存在なのではないか?
そしてそれらは
作中では、感情移入度テストの描写が二回である。
中盤以降、リックのアンディーに対する心境が揺らいでいく。
こととして、読者に訴えかけている様にも感じる。
読んでないですが
詳細文に誤字がありますよ