



ユービック
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4.1 • 28件の評価
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- ¥880
発行者による作品情報
一九九二年、予知能力者狩りを行なうべく月に結集したジョー・チップら反予知能力者たちが、予知能力者側のテロにあった瞬間から、時間退行がはじまった。あらゆるものが一九四〇年代へと逆もどりする時間退行。だが、奇妙な現象を矯正するものがあった――それが、ユービックだ!ディックが描く白昼夢の世界
APPLE BOOKSのレビュー
映画『ブレードランナー』、『トータル・リコール』などの原作でも知られるアメリカSF界の巨匠フィリップ・K・ディック。1969年に発表された「ユービック」は、2014年に日本で行われたディック作品の人気投票で1位に輝くなど、今なお評価が高い名作。舞台は、科学技術の発達によって、死後も意識が保つことが可能になった近未来世界。超能力者が産業スパイとして暗躍するなか、「不活性者」と呼ばれる反超能力者たちは、彼らの超能力を無効化すべく、良識機関とよばれる組織に所属して活動していた。良識機関の大手、ランシター合作社で電気的テスト技師として働くジョー・チップは、ある日月面プロジェクトに紛れ込んだ超能力者たちを無効化すべく、11人の不活性者たちと月へと向かう。だが敵の策略にはまり、社長のランシターを喪うという悲劇が起こる。なんとか地球へと戻ったジョーたちを待ち受けていたのは、謎の時間退行現象だった。タバコ、コーヒー、通貨、エレベーター、そして人間まであらゆるものが急激に退行していく中で、ジョーは死んだはずのランシターから、現象を食い止めることのできる「ユービック」という謎の物質を探せ、というメッセージを受け取る。ディックが得意とする現実崩壊感が堪能できる一冊。
カスタマーレビュー
最高傑作
ディックというと「アンドロイドは電気羊の夢をみるか」が有名ですが、実は米国で人気が高いのがこの「ユービック」!
超能力者と反超能力者の活躍を描くというと恰好いいのですが、実はこれが驚きの展開を見せます。
とにかく読んでください。
こんなに変わってて面白いSF小説は他にはありません。