テロリストのパラソル
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- ¥730
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発行者による作品情報
ある土曜の朝、アル中のバーテン・島村は、新宿の公園で一日の最初のウイスキーを口にしていた。その時、公園に爆音が響き渡り、爆弾テロ事件が発生。死傷者五十人以上。島村は現場から逃げ出すが、指紋の付いたウイスキー瓶を残してしまう。テロの犠牲者の中には、二十二年も音信不通の大学時代の友人が含まれていた。島村は容疑者として追われながらも、事件の真相に迫ろうとする――。小説史上に燦然と輝く、唯一の乱歩賞&直木賞ダブル受賞作!
APPLE BOOKSのレビュー
ハードボイルドの要素を盛り込んだミステリーを手掛ける藤原伊織の「テロリストのパラソル」。主人公の島村圭介は、世間との関わりを断つかのように小さな古いバーでバーテンダーをしている。ある日、公園で爆発事件に遭遇し、犠牲者の中に自分の大学時代の友人がいたことを知り、自ら行動を起こす。容疑をかけられた島村が追っ手をかいくぐりながら聞き込みや尾行をし、警察や反社会的勢力の集団に迫られたり逃れたりする展開はスリルに満ちている。キャラクターの造形に手腕を発揮する著者らしく、大学時代には学生運動に加わりボクサー経験もあるという主人公や、異色の経歴を持つ反社会的勢力の男、インテリのホームレスなど登場人物は個性豊か。物語設計も巧みに計算されており、一つずつ謎を明らかにしながら読者を引き込んでいく。衝撃的な真実が明らかになる劇的なクライマックスからほろ苦い印象のある幕引きへのつながりは鮮やか。しっとりとした情感も感じさせる秀作。
カスタマーレビュー
まんそん
、
めっちゃ面白い!
読み始めたら止まりません。
オリコう。
、
リアルタイムで読みたかった
江戸川乱歩賞と直木賞のダブル受賞作品と聞いて読んだので、期待が大き過ぎました。
発表された当時に読めば、違った感想があったのかもしれませんが…。