ベイジン(上)
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3.8 • 52件の評価
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発行者による作品情報
中国の威信を賭けた北京五輪の開幕直前。開会式に中継される“運転開始”を控えた世界最大規模の原子力発電所では、日本人技術顧問の田嶋が、若き中国共産党幹部・鄧に拘束されていた。このままでは未曾有の大惨事に繋がりかねない。最大の危機に田嶋はどう立ち向かうのか――。時代の激流と人間の生き様を描く著者の真髄が結実した大傑作。
APPLE BOOKSのレビュー
企業買収を題材にした「ハゲタカ」シリーズ、地熱発電にまつわるドラマを描いた「マグマ」、農業/食糧問題に切り込んだ「黙示」など、現実のビジネス事象、社会問題を壮大なスケールでエンタテインメントに昇華させる人気作家・真山仁の代表作「ベイジン」の上巻。本作では、北京オリンピックという世紀のイベント開幕と世界最大の原子力発電所建設をめぐり、フィクションとノンフィクションを織り混ぜた臨場感あふれる緊迫したストーリーが、スピーディーに展開される。著者による入念な取材によって様々な設定も非常に説得力があり、政治的思惑に翻弄されながらも何とか大惨事を防ごうと奔走する日本と中国の男たちの人物造形も魅力的で、彼らの間に次第に芽生えてゆく絆にいつしか胸が熱くなる。なお、この作品が発表されたのは震災前。その後起こった原発事故をまさに予見していたかのような内容に、今読むと改めて色々と考えさせられる作品。
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