六条御息所 源氏がたり 下
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4.5 • 8件の評価
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発行者による作品情報
『源氏物語』から・・・不倫と性愛の千年史。
光源氏の子供を出産し、出家をした、父=前帝の妻、藤壺。そのことで罪の意識にさいなまれながらも、新たな女性たちとの関係をさらに広げる、主人公、光源氏。自らの罪の重さに、都を離れ須磨へと旅立つが、そこでもまた、新たな女性との関係を持っていく。後編にあたる本書では、光源氏が須磨から再び都に戻った後、亡くなるまでの壮年期、熟年期の恋愛、性愛を、丹念な心理描写、情景描写で描いていく。
最大の盛り上がりは、原書の第三十五帖「柏木」にあたるところ。光源氏と妻、女三の宮との間に生まれた子が、実は自らの子ではなく、不義の子であることを光源氏が知る場面。かつて自らが犯した罪と同じような状況で、自らに降りかかる因果。そのときの光源氏の心の内を、恋愛小説の名手、林真理子はどのように描いていくのか。
不倫あり、同性愛あり、ロリコンあり、熟女愛あり・・・現代にも通ずる、あらゆる性愛の類型が登場する、世界にも希なる恋愛大河小説。その結末や如何に!
誰もが学校の授業で習った、あの『源氏物語』が、実はここまで過激で、こんなに面白かったなんて!
カスタマーレビュー
ぴーすけちゅん
、
源氏がたり
源氏物語は中学時代に読んでいましたが、どの辺だったかな?なんだか読むのが面倒くさくなって笑。でも、ずっと心に引っかかってたせいもあり映画を観たりもしました。林真理子さんの作品は表現が素晴らしく1行読むのもじっくりと楽しみたくなる作家さんですし、六条御息所が語り手なのが興味深かったです。上下巻を読み終わり、あとがきも読み終え、感じたことは「源氏物語」には終わりがないのでは…という事です。余韻に浸りながら更なる真理子WORLDの深みにハマっていくんだろうなぁ!