塞王の楯 上
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3.9 • 16件の評価
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- ¥850
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発行者による作品情報
時は戦国。炎に包まれた一乗谷で、幼き匡介は家族を喪い、運命の師と出逢う。石垣職人“穴太衆”の頂点に君臨する塞王・飛田源斎。彼のように鉄壁の石垣を造れたら、いつか世の戦は途絶える。匡介はそう信じて、石工として腕を磨く。一方、鉄砲職人“国友衆”の若き鬼才・国友彦九郎は、誰もが恐れる脅威の鉄砲で戦なき世を目指す。相反する二つの信念の持ち主同士に対決の時が迫る! 「最強の楯」と「至高の矛」の対決を描く、究極のエンタメ戦国小説!! 第166回直木賞受賞作品、上巻。
APPLE BOOKSのレビュー
第166回(2021年下半期)直木賞受賞作 - 天下分け目の戦いと呼ばれた関ケ原の戦いにおいて、東軍となった京極高次が琵琶湖のほとりで西軍を足止めした“大津城の戦い”を舞台とする。主人公の一人は、城の石垣造りを生業とする穴太衆に拾われた孤児。もう一人の主人公で、そのライバルとなるのが、鉄砲造りを営む国友衆の次期頭領。武将同士の戦いが中心となる戦国時代にあって、石垣造りや鉄砲造りといった合戦の土台を担う職能集団にスポットを当てたのが斬新だ。同じ泰平の世を目指しながらも敵味方に分かれてしまうことや、平和のために鉄砲や城を造ることなど、動乱の時代における数々の矛盾が浮かび上がる。2人の主人公はもちろん、対峙(たいじ)する大名から家臣、兵士、庶民まで、自らの信念のために戦う人々の思いが胸を打つ。歴史的な背景は史実に沿いつつ、職人たちの技術とプライドを克明に描き、攻守両面から見た攻城戦の描写も臨場感たっぷり。560ページに及ぶ大作ながら、エンターテインメント性に富んだ筆致で終始心をつかむ。
カスタマーレビュー
競馬歴50ねん
、
穴太衆と国友衆
この戦さは面白い。