天国でまた会おう 上
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4.0 • 5件の評価
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発行者による作品情報
1918年11月、休戦が近いと噂される西部戦線。上官プラデルの悪事に気づいたアルベールは、戦場に生き埋めにされてしまう! そのとき彼を救いにあらわれたのは、年下の青年エドゥアールだった。しかし、アルベールの命の代償はあまりにも大きかった。何もかも失った二人を戦後のパリで待つものとは――? 『その女アレックス』の著者が書き上げた、サスペンスあふれる傑作長篇。フランス最高の文学賞ゴンクール賞受賞作
APPLE BOOKSのレビュー
日本でも話題になった「その女アレックス」で知られるピエール・ルメトールの「天国でまた会おう」は、第一次世界大戦を生き延びた青年帰還兵の戦後を描いた作者初の文芸作品で、フランスで最も権威ある文学賞のひとつ、ゴンクール賞受賞作。砲撃で顔を半分失ったエドゥアールと、生き埋めになりエドゥアールに助けられたアルベール。やっとの思いで帰国するが、生還した英雄の生活は苦しく二人は絶望に追い込まれる。兵士たちのその後を映し出すことで戦争の恐ろしさを描いた本作は、戦後のフランスで実際にあった不正行為に着想を得たもので、フィクションと事実を織り交ぜつつそれぞれのキャラクターが色濃く描かれているのが魅力。