奇妙な果実 【五木寛之ノベリスク】
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発行者による作品情報
広告代理店に勤める私は打ち合わせの最中に、ふと10年前のことをまざまざと思い出そうとしていた。──就職難のその時代、私は職を転々とし、交通関係専門誌の編集長をしていた。編集部は、旧赤線地帯が望めるビルの3階にあった。隣りはヌードショーの実演がある映画館。ビルからは休憩中の出演者の女たちが見えるのだった。私は会社を辞めるときにショーを鑑賞し、ひとりの女の乳房のイメージを植え付けられたはずだったが。
カスタマーレビュー
a.egami
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奇妙な果実
人間のちょっとした感情や性格の文章化があざやかで、自然と感情移入できました。