悪魔の紋章
発行者による作品情報
差出人不明の脅迫状に怯える実業家、川手庄太郎。復讐のために自分と2人の娘を殺すという脅迫者から身を守るため、明智小五郎に警護を依頼する。あいにく明智小五郎は朝鮮に出張中のため、新進の名探偵としても名高い法医学者の宗像隆一郎博士がその任を請け負うことになる。
手掛かりは、脅迫者の特徴である3つの渦巻きを持つ指紋。しかし、奮闘も虚しく、博士の助手が脅迫者の魔の手にかかり、川手の次女も犠牲に……。
事件解決の糸口すらままならぬ状況の中、ついに名探偵・明智小五郎が帰国、明快な論理で脅迫者を追いつめていく。
昭和12(1937)年9月から翌年の10月まで、雑誌『日の出』に連載された。
この作品には、昨今では不適切として受け取られる可能性のある表現が含まれますが、当時の時代背景、表現およびオリジナリティを尊重し、そのままの形で作品を公開します。