D坂の殺人事件
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3.8 • 121件の評価
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発行者による作品情報
日本の探偵小説史に燦然と輝く名探偵、明智小五郎が初登場した記念碑的作品。D坂にあるカフェ「白梅軒」の向かいの古本屋で起きた密室殺人事件の謎を、語り手である“私”と明智小五郎が「人間の心理」という迷宮に踏み込みつつ解き明かしていく。
モダニズムを標榜する雑誌「新青年」の1925(大正14)年1月号に6カ月連続短編掲載の1作目として掲載された。紙と木でできた日本家屋は「密室殺人」の舞台にはなりずらいという固定概念を破った意味でも、この作品がその後の日本の探偵小説に与えた影響は大きい。
ちなみに、作品の舞台となった「D坂」は千駄木にある団子坂のことで、江戸川乱歩は実際にこの地で古本屋「三人書房」を2人の弟と営んでいた。
尚、この作品には、今日からみれば、不適切と受け取られる可能性のある表現がみられます。その旨をここに記載した上で、そのままの形で作品を公開します。
APPLE BOOKSのレビュー
江戸川乱歩作品の人気名探偵、明智小五郎が初登場した短編探偵小説『D坂の殺人事件』。1925年に探偵小説雑誌「新青年」で連載された作品の1作目で、東京都文京区千駄木の団子坂(D坂)を舞台に、古本屋の妻が殺された密室殺人事件を追う。行きつけの喫茶店、白梅軒にいた「私」は、店の向かいにある古本屋を眺めていた。この店で知り合いになった変わり者の書生、明智小五郎の幼なじみがそこの古本屋の妻であり、それはなかなかの美人で官能的であったため、いつも目が離せないでいた。しかし、この日に限って、彼女は店頭に現れない。そんな折、明智も店にやってきたので二人でなんとなしに窓の外を見ていたけれど、どうも様子がおかしい。そうして、「私」と明智は古本屋に立ち入ることにしたのだが…。「私」の推理を笑いながら、どんでん返しの鋭い推理をしてみせる明智小五郎の小気味のよさと観察力が光る。短編の面白さと江戸川乱歩ワールドが存分に味わえる名作。
カスタマーレビュー
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明智小五郎、登場
短編でありながら、読み応えあります。
明智小五郎、初登場
推理対決みたいで楽しかった
探偵同士の推理対決を観ているみたいで非常におもしろかったです。江戸川乱歩さんの他の作品も是非読んでみたいと思います。