



愛するということ
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4.3 • 91件の評価
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- ¥1,300
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発行者による作品情報
愛は、幸福に生きるための技術であり、学ぶことができる――「愛」という万人に切実なテーマに正面から挑んだ現代の古典。フロム生誕120年を記念して刊行。
読み継がれて60年の世界的ベストセラーに、30年ぶりに訳文に大幅に手を入れた改訳・新装版!
◆各界の方々からのメッセージ
谷川俊太郎
『愛するということ』を、若いころは観念的にしか読んでいなかった。再読してフロムの言葉が大変具体的に胸に響いてくるのに驚いた。読む者の人生経験が深まるにつれて、この本は真価を発揮すると思う。
弘中綾香(テレビ朝日アナウンサー)
寂しい独り者が読むものだと思わないでほしい。家族がいる人や、パートナーと上手くいっている人であっても、本当に自分はその人のことを愛せているか、この本を読んだ後に自問自答してほしい。愛するということを、生まれながらに出来る人なんていないのだから。
池谷裕二(脳研究者・東京大学薬学部教授)
愛について哲学し、愛の技術と理論を学び、そして、愛する練習を繰り返す――。そんな本はほかにはありません。ときに手厳しい言葉も綴られますが、著者が私たち読者のことを愛してくれている証拠です。
岸見一郎(哲学者)
高校生の時に初めて知ったフロムの著作の中で、もっとも大きな影響を受けたのが『愛するということ』である。「愛は技術なのか」。にわかには答えを出せないこの問いをフロムと共に粘り強く考え抜いてほしい。
出口治明(APU(立命館アジア太平洋大学)学長)
愛は幸福に生きるための技術である。学生時代に初めて本書を手にした時の感動が蘇る。愛とは信念の行為であり愛の技術を習練するには知力と努力が必要だ。ステイホームの今こそ、孤独を癒す愛の技術を学んで欲しい。
平野啓一郎(小説家)
確かに、古びてしまった点もある。しかし、それを選り分ける批評的な手作業は、却って深く、読者に、現代の愛を考えさせる。「愛の技術」を説く本ではあるが、文明論でもあり、私たちの困難を理解しつつ、鼓舞してくれる。
ブレイディみかこ(ライター・コラムニスト)
本書の英題は『The Art of Loving』。ARTは芸術のほか、技術、能力などを意味する。この本は「落ちる」感情ではなく、「踏み込む」意志から始まる愛のARTを語っている。その追求こそ、これからの人間と社会の進むべき道だろう。
文学YouTuberベル
「愛なんて、学校で習っていないからわからない!」と冗談をかます私に本気でぶつかってきた一冊だった。読んだ多くの人はこう思うだろう。「自分はまだ本当の愛を知らなかった」と。
森まゆみ(作家)
初読の学生時代、私はカップルの片われで、「愛されること」ばかり考えていた。結婚、出産、育児、離婚、市民運動、更年期障害、老いの自覚を経て再読し、この本が何百倍も広く深い、生きる意味を照らす鏡であると思えてきた。
ミッツ・マングローブ(歌手・タレント)
私のように主体性や自己肯定力の低い者にとって、愛とは、とめどない勘違いと妥協と失望の連続であり、それらを乗り越える気力や相手への情があるかないかを自分に問いただす作業だった。愛というこの世でもっとも面倒くさいアクトを習練し、こなし続けることで、これまで見えなかった自分を知れるかもしれない。
APPLE BOOKSのレビュー
1956年に初版が発行された古典的な本作が、時代を超えて今なお私たちの人生にアクチュアリティを持ち続けていることにまずは驚かされる。それは“愛”がかくも普遍的なテーマである証拠であり、実際に人間は太古の昔から誰かを愛し、愛される営みを続けてきた。そして本当に愛する人との出会いや別れを経験し、そこで自分が自分ではなくなるような感情の荒波を知った私たちは、愛とは決して容易に扱えるものではないと身をもって痛感しているはずだ。新フロイト派の心理学者エーリッヒ・フロムが著した本作は、そんな人間にとって永遠の難題である“愛する”という行為を学術的にひもとく、いわばメソッド本だ。愛することは人間に先天的に備わった行為ではなく、後天的に学び、習得すべき技術だとフロムは訴える。ただしそれは、ちまたにあふれたハウツー本がうたう“愛される”ためのテクニックとはまったく異なるものだ。本作では愛されることよりも愛すること、相手に喜びを与え、それがまた自分の喜びにもなるという構造が前提にされている。本作を通じて無償の愛を理性的に理解し、実践することは、私たち人間が愛を通して生き方を見つめ直すきっかけにもなるだろう。
カスタマーレビュー
再び読み直して、よかった
学生の頃に借りて読んだ気がしていたが、内容を思い出せず再読。あの頃よりもこの本の内容の意味が理解できる自分になれているように思った。説得力のある内容だった。
友愛、家族愛、恋愛などと能動的な愛について
一般に愛は感情と定義されるが、ここでは能動的に他者や自分を愛するとはなんなのかを説明してくれる。
とても納得のいく説明です。
資本主義での愛とはどういうものなのかは知っていていい内容。知らず知らずに変形させて理解していることに気づいます。
母性の愛と父性の愛の違いは、子育てに悩む人には最適。
生きていく上で読んでタメになる良書。
読んで良かったです。
身体に入ってくる作品でした。