【文庫版】家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった+かきたし
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- ¥700
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発行者による作品情報
笑えて泣ける岸田家の日々のこと
大反響を呼んだ単行本
『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』が、
ついに文庫化しました!
かきたし原稿「表紙の絵の味」と、
作家・一穂ミチさんの解説でパワーアップ!
真夏の甲子園でホットコーヒーの売り子をしたり、
試着に1時間かかるブラジャーを買ったりと、
なぜか日々おもしろいことが起きてしまう作家・岸田奈美がつづる、
情報過多の日々のこと。
大丈夫な家族と、大丈夫じゃない日々を、
疾走感あふれるリズミカルな文章で、
軽やかにユーモラスにとびこえる。
“弟が万引きを疑われ、そして母は赤べこになった”
“母に「死んでもいいよ」といった日”
など傑作エッセイを多数収録。
【編集担当からのおすすめ情報】
岸田奈美さんの初の単行本が2年半ぶりに文庫化します。
この2年半の間に、岸田家にはいろんなことがあったと思います。
そんな岸田さんの2年半の思いは、
「文庫あとがき(おかわり)」でたっぷり語られています。
また、かきたし原稿「表紙の絵の味」では、
岸田さんが手がけた表紙のイラストについて、
装丁家・祖父江慎さんとのやりとりの裏話が。
そして、必見なのは作家・一穂ミチさんの「解説」です。
解説では、私、思わず涙がこぼれました。
ひと味ちがう岸田奈美ワールドをぜひご一読ください。
APPLE BOOKSのレビュー
波瀾(はらん)万丈の人生をつづる岸田奈美の笑って泣ける家族エッセイ。岸田家では、父親が心筋梗塞で亡くなり、弟はダウン症候群で、母親は大病を経て車椅子で生活している。たくさんの不安を抱え「長い長い嵐の夜」を幾度となく過ごしてきた作者は、それでも日々巻き起こるトラブルをたくましく乗り越え、人並み優れた行動力で人生を切り開いていく。家族のことだけではなく、真夏の甲子園で見向きもされないホットコーヒーの売り子をした学生時代の思い出や、1時間もかけて試着して買ったブラジャーの感動的なフィット感など、何げない日々の情景も生き生きと描き出す。自らの情けなくも笑える失敗談や、思わず脱力するような家族の言動、作者がこれまで出会った愛すべき人々とのエピソード。ままならないことも起きる毎日の中で常にユーモアを忘れない作者の軽妙な語り口が、読者の心にすがすがしく温かい風を吹かせてくれる。文庫化に当たり、装丁を手掛けた祖父江慎とのやり取りをつづった「かきたし」も収録。2023年にテレビドラマ化された。