新・人間革命9

戸田城聖の後を継ぎ、創価学会第三代会長となった山本伸一の峻厳な「弟子の道」が綴られている。日蓮大聖人の仏法のヒューマニズムの光をかかげて、世界を舞台に繰り広げられる民衆凱歌の大河小説。

<各章の概要>

【新時代】昭和39年4月、山本伸一は、恩師・戸田城聖の七回忌を大勝利して迎え、荘厳に落成した大客殿で、その法要が営まれた。学会は「本門の時代」に。5月の本部総会では、新時代の目標を発表。さらに公明政治連盟の新段階への前進を決議する。総会後、伸一は直ちにアジア、オセアニアへ出発し、オーストラリアでは支部結成。

【鳳雛】6月、高等部と中等部の設置が発表。まず高等部が結成され、続いて中等部、少年部が結成される。伸一は、「鳳雛よ未来に羽ばたけ」との指針を贈り、代表には御書講義も。創価後継の大河の流れが一段と開かれた。

【光彩】6月末の学生部総会の席上、伸一は、待望の「創価大学」の設立構想を発表する。10月、伸一は、再びアジア、そして欧州を歴訪。ヨーロッパの同志を全力で激励する。初めて東欧圏に足を踏み入れた伸一は、人間性を抑圧する社会主義体制の矛盾について思索を巡らす。伸一は、さらに北欧へ。

【衆望】世界が拍手喝采した東京五輪。日本は高度成長の陰で民衆を忘れた貧困な政治が続いていた。“政治を民衆の手に取り戻そう”と11月、公明党が結党。伸一は、結成大会に“民衆の幸福のため、世界の平和のため、勇敢に前進を”と祝電を送る。12月、伸一は、太平洋戦争の地上戦の舞台となった沖縄へ。この地から平和の大波をとの誓いを込め、恩師の伝記小説『人間革命』の筆を起こす。