



明け方の若者たち
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3.7 • 103件の評価
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- ¥580
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発行者による作品情報
2021年12月、北村匠海主演で映画化決定! !
9万部突破の話題作、早くも文庫化。
「私と飲んだ方が、楽しいかもよ笑?」
その16文字から始まった、沼のような5年間。
明大前で開かれた退屈な飲み会。そこで出会った彼女に、一瞬で恋をした。本多劇場で観た舞台。「写ルンです」で撮った江の島。IKEAで買ったセミダブルベッド。フジロックに対抗するために旅をした7月の終わり。
世界が彼女で満たされる一方で、社会人になった僕は、“こんなハズじゃなかった人生"に打ちのめされていく。息の詰まる満員電車。夢見た未来とは異なる現在。深夜の高円寺の公園と親友だけが、救いだったあの頃。
それでも、振り返れば全てが、美しい。
人生のマジックアワーを描いた、20代の青春譚。
APPLE BOOKSのレビュー
ウェブライターとして人気を博すカツセマサヒコの小説デビュー作であり、理想と現実のはざまで揺れる20代のモラトリアムな季節を描いた異色の青春小説。大学卒業を目前に控えて大した期待もせず参加した飲み会。主人公はそこで瞬く間に「彼女」と恋に落ちてしまう。自分の理想を全て叶えてくれるような彼女との日々はまるで人生のマジックアワーだったが、やがて社会人となった彼はシビアな現実に直面し、自分を見失っていってしまう…。本作の主人公である「僕」には名前がなく、意図的に彼のパーソナルな輪郭がぼやかされているようにも読み取れる。その代わり、主人公と仲間たちの日々を構成する物事のディテールが、極めて具体的に記述されていく。例えばそれは北欧スウェーデン発の家具ストアで買ったベッドであり、インスタントカメラで撮った思い出の写真であり、夏の音楽フェスであり、下北沢の小劇場でもあったりする。それらのディテールを通して、物語の舞台が2010年代であり、主人公がミレニアル世代であることが鮮明に浮かび上がってくる時、主人公と同世代の読者はきっと、名無しの「僕」が抱える悩みや葛藤は「自分」のものでもあることに気づくだろう。
カスタマーレビュー
終わり方
自分が一気読みしたのが
悪かったのか
意図的に呆気なくしたのか、
中盤はじっくり読めたのに
ラストが若干駆け足気味だったのが
少し残念ですが
作中の主人公の葛藤や
人生上手くいかないなって
雰囲気は好きです。
じっくり読んだのでとても良かったです。
幸も不幸も覚悟で決めた道なのに、先が見えてくるとこのまま時間が止まればいいのにと思ってしまう欲がすごく共感できた。
この小説を読んだ後に映画を見てスピンオフを見たらここに書かれていないストーリーもあって、またこの物語に引き込まれました。
過去の自分
自分にも同じような体験があったなぁと思ったら、感情移入してました。