火星年代記〔新版〕
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発行者による作品情報
人類は火星へ火星へと寄せ波のように押し寄せ、やがて地球人の村ができ、町ができ、哀れな火星人たちは、その廃墟からしだいに姿を消していった……抒情と幻想の詩人が、オムニバス中・短篇によって紡ぎあげた、SF文学史上に燦然と輝く永遠の記念碑。新たな序文と二短篇を加えた〔新版〕を底本とする電子書籍版登場。
APPLE BOOKSのレビュー
SF界のみならず現代アメリカ文学の巨匠として知られるレイ・ブラッドベリの代表作で、火星に進出した地球人の足跡を詩情豊かにつづった連作短編集。アメリカ合衆国による火星探検は3度にわたって失敗し、誰も帰ってこなかった。そして2032年6月、ワイルダー隊長の率いる第四探検隊は、火星に死滅した町を発見する。火星人は伝染病によってほぼ絶滅してしまったのだった。やがて地球から大勢の人々が移住するようになり、火星にはアメリカ同様の町が次々と建設されていく。ところが、地球で核戦争が勃発し、人々はこぞって地球への帰還を選択し…。「SFの叙情詩人」と呼ばれたブラッドベリの文章は感傷的でありながら、そこに込められているのは痛烈な文明批評だ。傲慢(ごうまん)な人類への風刺は今を生きる我々にも突き刺さり、色あせることがない。なお本書は、1950年の初版から47年後、著者自身による改訂が施された新版。新たに序文が書き下ろされ、エピソードの入れ替え、年代設定の変更がなされている。
カスタマーレビュー
これで3、4冊めです。
そもそもは小学生くらいの頃、ロック・ハドソン主演のテレビドラマを見たのがきっかけです。
当時、その全編を見たかどうかは定かではないのですが、少なくとも「原作を読みたい」と思うには充分の、強い印象を与えられました。
活字を読んで思うのは、「こういうのを美しい文章と呼ぶのだろうな」ということです。
以来、手もとから見えなくなるたび、新調するようなことを繰り返しています。
今回はスマホの中に入れたので、当分(これまでよりは比較的長く)見失わずに済みそうです。丁度、同じようにスマホに入っている好きな曲と同様に、繰り返し読むことも出来そうですし、きっとそうなるでしょう。
これまでと同様に。