『皇室典範』を読む 天皇家を縛る「掟」とは何か
-
-
2.0 • 2件の評価
-
-
- ¥760
-
- ¥760
発行者による作品情報
今上陛下が自ら直接国民に訴えかけた「生前退位」問題。国民の大半が陛下のご意向に副いたいと希望しているにもかかわらず、それを阻む存在がある。それは明治に作られ、昭和戦後に改変された『皇室典範』――全5章、37条からなる法律である。この『典範』を改正しない限り、「生前退位」(譲位)はおろか、根幹である「皇位継承」すら危うくなり、すなわち遠からず「天皇」は絶える! ならば、その『典範』とは何なのか。何が書かれているのか。いつ、どのように作られたのか……。『皇室典範』とその歴史的背景を読み解き、「天皇」の将来をさぐって注目を集めた『天皇家の掟』(祥伝社新書)に大幅加筆して文庫化&同時電子化!
APPLE BOOKSのレビュー
政治論客として長年の実績がある鈴木邦男と、皇室関連書の制作を手掛けてきた編集者・佐藤由樹による共著「『皇室典範』を読む 天皇家を縛る「掟」とは何か」。現代に続く皇位継承問題を軸に、天皇制を規定する法律"皇室典範"をその成立過程から改正の議論の流れまで、過去の継承の事例や各専門家による意見も紹介しながら丁寧に説明している。佐藤による、要点が分かりやすくまとめられた客観的な解説と、10代の頃から政治活動に携わってきた鈴木による、自身の体験談も交えた評論を交互に示した硬軟自在の構成が本書を読みやすくしている。純粋な読み物としても楽しめるので、なぜ皇位継承が問題となるのか、天皇の生前退位を困難にさせているものは何か、といった基本的な疑問から学んでいきたい読者だけではなく、広い層におすすめしたい一冊。