競争の番人
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4.1 • 30件の評価
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- ¥1,700
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発行者による作品情報
弱くても戦え! 『元彼の遺言状』著者、注目の新鋭が放つ面白さ最高の「公取委」ミステリー。
ウェディング業界を巣食う談合、下請けいじめ、立入検査拒否。市場の独り占めを取り締まる公正取引委員会を舞台に、凸凹バディが悪を成敗する!
公正取引委員会の審査官、白熊楓は、聴取対象者が自殺した責任を問われ、部署異動に。東大首席・ハーバード大留学帰りのエリート審査官・小勝負勉と同じチームで働くことになった。二人は反発しあいながらも、ウェディング業界の価格カルテル調査に乗り出す。数々の妨害を越えて、市場を支配する巨悪を打ち倒せるか。ノンストップ・エンターテインメント・ミステリー!
「デビュー2年目の勝負作です。わくわくドキドキ、ちょっぴり身につまされ、不思議と力が湧いてくる。理屈抜きで面白い王道エンターテインメントを目指して書きました。エンタメの幕の内弁当、どうぞ召し上がれ!」―新川帆立
APPLE BOOKSのレビュー
『元彼の遺言状』でデビューと同時にブレイクした新川帆立の長編第3作は、公正取引委員会を舞台に描くシリーズ第1弾。公正取引委員会、それは公正な競争をゆがめる企業の不正を暴く“競争の番人”である。情に厚い体育会系だが、得意の空手はいつも2位止まりでノンキャリアの女性審査官、白熊楓は、東大とハーバードを首席で出たキャリア組のイケメンエリート審査官、小勝負勉とバディを組まされる。狙うのは北関東のホテルウェディングにはびこる談合、価格カルテル、下請けいじめ。反発し合う正反対の2人は、立入検査拒否を主張し、ウェディング市場を支配するホテルオーナー、天沢雲海を打ち倒せるのか。独占禁止法を所管する機関でありながら、警察ほどの権力がなく、最後の一手が及ばない公取委のもどかしさがストーリーをけん引し、巨悪オーナーとの攻防戦もスリリング。人々が正義を諦める時代に、ヒーローはいる、最後は正義が勝つと宣言する痛快さがたまらない。公取委の存在を描くお仕事ミステリーであり、白熊と小勝負のロマンスもあり、ままならない人生を新たな決意で生きるヒロインの成長小説でもある。『元彼の遺言状』に続いて2022年にテレビドラマ化。