透析を止めた日 透析を止めた日

透析を止めた‪日‬

    • 4.6 • 13件の評価
    • ¥1,800

発行者による作品情報

「私たちは必死に生きた。しかし、どう死ねばよいのか、それが分からなかった」

なぜ、透析患者は「安らかな死」を迎えることができないのか?
どうして、がん患者以外は「緩和ケア」を受けることさえできないのか?

10年以上におよぶ血液透析、腎移植、再透析の末、透析を止める決断をした夫。
その壮絶な最期を看取った著者が、自らの体験と、徹底した取材で記す、慟哭の医療ノンフィクション!

解説 日本腎臓学会理事長・南学正臣(東京大学腎臓内分泌内科教授)

<序章>より
「夫の全身状態が悪化し、命綱であった透析を維持することができなくなり始めたとき、
どう対処すればいいのか途方に暮れた。
医師に問うても、答えは返ってこない。
私たちには、どんな苦痛を伴おうとも、たとえ本人の意識がなくなろうとも、
とことん透析を回し続ける道しか示されなかった。
そして60歳と3ヵ月、人生最後の数日に人生最大の苦しみを味わうことになった。
それは、本当に避けられぬ苦痛だったか、今も少なからぬ疑問を抱いている。
なぜ、膨大に存在するはずの透析患者の終末期のデータが、死の臨床に生かされていないのか。
なぜ、矛盾だらけの医療制度を誰も変えようとしないのか。
医療とは、いったい誰のためのものなのか」

ジャンル
ノンフィクション
発売日
2024年
11月14日
言語
JA
日本語
ページ数
328
ページ
発行者
講談社
販売元
Kodansha Ltd.
サイズ
6.3
MB

カスタマーレビュー

あくとー50

私は透析業務の従事者です。

私は透析業務に従事しています。
今回、堀川先生の本を読むことで、施設では伺い知ることが出来ない患者さんの葛藤や苦悩を家人を通じて知ることが出来大変心を動かされました。
維持透析のクリニックが容態が悪くなり、機関病院に送られた先の状況はクリニックスタッフにはわかりません。
元気になって帰って来た患者さんには良かったねーと喜びあえることはできても、そうでない患者さんは。しかしこういった状況があるとしても今後自分にはできる事があるかどうかはわかりません。
また、PDの普及は、透析施設の減収、スタッフの労働環境悪化と考えてしまいます。透析技術や学術に関して、長年勉強してきたつもりではいましたがこれからは視点を変えて幅広く業界を見たいと思います。
堀川先生ありがとうございました

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