銭形平次捕物控
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Publisher Description
大地主「伊丹屋」の若旦那・駒次郎の嫁になることが決まっていた彼此屋(かれこれや)「十三屋(とみや)」の娘・お曽与(そよ)が、湯屋の帰りに何者かに絞め殺された。駒次郎から下手人の探索を依頼された銭形平次は、お曽与を追い回していたやくざ者の勘三郎や、駒次郎の嫁になりたがっていた小唄の師匠・お舟を調べ上げる。お舟の従兄(いとこ)である居候の和助がお曽与殺しを白状するが…。「和助さん」、「――」、「和助さん、――お前さんは馬鹿ねえ、――でも本当に有難うよ」。女に“男性”の不安を感じさせなかった陰気な男の秘めた情熱が印象的。凶器である三尺帯を巡って二転三転する展開が面白い人気捕物帳シリーズの一編。