魂の退社―会社を辞めるということ。
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4.4 • 34件の評価
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発行者による作品情報
「まっとうに会社で働く人が日本を支えている。それは本当にそうだと思う。
しかし、会社で働いていない人だって日本を支えている。
自営業の人たち、フリーランスで働く人たちは言うまでもない。
さらに、お金を稼いでいない人たち、たとえば専業主婦、仕事をやめた高齢者、何かの事情で働けない人、子どもだって、みんな日本を支えているんじゃないだろうか?
食事をつくる、掃除をする、孫と遊ぶ、何かを買う、近所の人にあいさつをする、だれかと友達になる、だれかに笑顔を見せる――世の中とは要するに「支え合い」である。
必ずしもお金が仲介しなくたって、支え合うことさえできればそこそこに生きていくことができるはずだ。
しかし会社で働いていると、そんなことは忘れてしまう。毎月給料が振り込まれることに慣れてしまうと、知らず知らずのうちに、まずお金を稼がなければ何も始められないかのように思い込み始める。
そして、高給をもらっている人間がエラいかのようにも思い始める。
だから、会社で働いていると、どうしても「もっと給料よこせ」という感覚になる。これは、どんな高給をもらっていても同じである。(中略)
しかし私は、もうその争いに意味を感じなくなってしまった」(プロローグより)
そういう著者が選択したのは、会社を辞め、電気代200円で暮らす清貧生活だった。しかし、著者はかつてないほど希望に満ちていると書く。日々が何より新しい。それは「お金」や「会社」から自由になったことで得たものだ。会社とは、お金とは、人生とは何かを問う。笑って泣けて考えさせられて最後に元気が出る本!
APPLE BOOKSのレビュー
テレビやラジオ番組に出演し、節電生活のテクニックや個性的なアフロヘアーで話題になった元朝日新聞編集委員・稲垣えみ子のエッセイ「魂の退社―会社を辞めるということ。」。収入も知名度も申し分ない会社に勤めながらも、50代で早期退職し、現在では電気代200円の清貧生活を過ごす著者。大阪で浪費生活を送っていた彼女が転勤先の地方で発見したのは、ないことの幸せ。便利な施設や道具は少ないが、逆にそこにしかない自然や食べ物、人に触れていくうちにお金にとらわれない幸せを感じていく。必要最低限の中で暮らすことで見えてくる世界は、むしろ刺激的で興味深い。彼女の数奇で驚くべき半生は、お金や生き方に対する新しい価値観を提示してくれるが、その内容が決して押し付けがましくないのは、親しみやすい文章と、そこから伝わってくる書き手の温かい人柄によるもの。お金がない生活だからといって、決して自己卑下することなく、未知の人生に舵をきる前向きな姿勢は、読む人を勇気づけてくれる。より良く幸せに生きるためのヒントがあふれた本書は、働くことや幸せの本質に斬り込む言葉が詰まった人生の指南本となる1冊。
カスタマーレビュー
一気に読みました。
真面目な人には理解出来ないかもしれないけど、そんな人こそ
読んで欲しい本。少々、自虐な言葉もあったりするが、
まぁ、でも元々才能や底力がある人なんだろうなぁ〜とは思う。
マネするなら良く考えて。
面白かったです。もし地頭がいい人とか悪い人とかがいるとしたら稲垣の姉御は間違いなくすごい寄りの人です。読後のハイテンションのまま辞表提出しようとしているあなた。もう1回ちゃんと読んでみましょう。50歳をすぎてからは、上手にシフトダウンすることも考えとかなあかんよ。って言ってくれてるのだ。多分(笑)50歳男性会社員