最終結論「発酵食品」の奇跡 最終結論「発酵食品」の奇跡

最終結論「発酵食品」の奇‪跡‬

    • ¥1,700
    • ¥1,700

発行者による作品情報

言わずと知れた「発酵仮面」こと小泉武夫先生による「くさうま(臭くて美味い)」の決定版。今回は実際に小泉先生が発酵の現場に足を運んで、思わず仰天した「奇跡の発酵食品」の中から絞りに絞った17品目を紹介します。小泉先生がその食品といかにして出会ったか、からスタートする各章は、紀行文としての魅力もたっぷり。日本国内はもとより、中国の奥地にまで出かけていきます。また、出かけた先で出会った人たちも、一癖も二癖もある魅力的な人物でした。

小泉先生が初めて出会った青森の果物の熟ずし、古文書で見つけた紙を発酵させた「紙餅」など、聞いたことがない発酵食品から、「100人がそれを食べたら、98人が気絶寸前、2人が死亡寸前になる」韓国のホンオ・フェ(エイの刺身)や、「風上で缶を開けると風下の人が気絶する」という北欧のシュールストレンミング(イワシの缶詰)など、悶絶級のものまで、いやはや読んでいるだけで臭い。それでいて、美味しそうだから不思議だ。

小泉節満載の本書は、発酵のうんちくもたっぷりあって、勉強にもなる。「口噛み酒」とは「こめかみ」の語源になった発酵で、古代、麹菌がまだ知られていなかった頃、若い巫女さんが、ごはんを口に入れ、ぐちゃぐちゃになるまで30回ほど噛んで、それを壺にぺっと吐き出す。これを貯めておくと、自然に発酵して、数週間でアルコール度数が9度以上(ビールくらい)の酒になる。小泉先生は自分の研究室で、これを実際に試してみた。伝統に則って噛むのは4人の女子大生。こめかみをしびれさせながらも、見事に古代のお酒が蘇った。

食品だけでなく、小便を発酵させて火薬を作ったりする番外編もあって、発酵って不思議で面白いとあらためて感じる1冊。

ジャンル
料理/酒
発売日
2021年
7月15日
言語
JA
日本語
ページ数
240
ページ
発行者
文藝春秋
販売元
BUNGEISHUNJU LTD.
サイズ
36.3
MB

小泉武夫の他のブック

人間はこんなものを食べてきた 小泉武夫の食文化ワンダーランド 人間はこんなものを食べてきた 小泉武夫の食文化ワンダーランド
2004年
食に知恵あり 食に知恵あり
2002年
小泉教授が選ぶ「食の世界遺産」日本編 小泉教授が選ぶ「食の世界遺産」日本編
2007年
一度は食べたい うまいもの漫遊記 一度は食べたい うまいもの漫遊記
2011年
納豆の快楽 納豆の快楽
2006年
カイチュウ博士と発酵仮面の「腸」健康法 カイチュウ博士と発酵仮面の「腸」健康法
2010年