夜明けのすべて
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- ¥800
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発行者による作品情報
知ってる? 夜明けの直前が、一番暗いって。
職場の人たちの理解に助けられながらも、月に一度のPMS(月経前症候群)でイライラが抑えられない美紗は、やる気がないように見える、転職してきたばかりの山添君に当たってしまう。
山添君は、パニック障害になり、生きがいも気力も失っていた。
互いに友情も恋も感じてないけれど、おせっかい者同士の二人は、自分の病気は治せなくても、相手を助けることはできるのではないかと思うようになる――。
人生は思っていたより厳しいけれど、救いだってそこら中にある。
暗闇に光が差し込む、温かな物語。
『そして、バトンは渡された』から2年8ヶ月。本屋大賞受賞後第一作。渾身の書き下ろし。
●『夜明けのすべて』刊行にあたって
人生は想像より厳しくて、暗闇はそこら中に転がっていて、するりと舞い込んできたりします。
でも、夜明けの向こうにある光を引っ張ってきてくれるものも、そこら中にきっとあるはずだと思いたいです。
いつも本が完成して思うことは、「楽しく読んでもらえることが一番だ」です。
その思いは今回も変わりませんが、『夜明けのすべて』を読んでくださった方が
ほっとできる一瞬を味わってくださるのなら、明日を待ち遠しいと思っていただけるなら、幸いです。
瀬尾まいこ
APPLE BOOKSのレビュー
人生の暗闇につまずいてしまった人たちをそっと見守るようにつづられた『夜明けのすべて』。主人公の藤沢美紗は月に一度やってくるPMS(月経前症候群)による攻撃性を抑えられないことが原因で新卒入社の会社を辞め、今は社員6名の小さな会社で周囲の理解に支えられながら過ごしている。そんなある日、転職してきたばかりのくせに誰よりも遅く出勤し、仕事が終われば一目散に会社を出る山添孝俊に向け、美紗のイライラが爆発してしまう。ところがやる気のなさそうに見えた山添はパニック障害を患い、孤独の中、絶望と虚無感を抱えた日々を送っていた。山添の病気を知った美紗は何も知らずに彼を責めていた罪悪感からか、同じような悩みを持つ仲間意識からか、自分でもよく分からないまま山添におせっかいを焼くようになる。互いに病状を知っている上、友情や恋愛感情を抱いていない2人は、余計な気を使わずに言いたいことを言い合い、相手の助けになろうと少しずつ歩み寄ることで、夜明けに向かって進んでいく。絶望的だと思える状況でも、そこかしこにできることがあり、希望があるということに気付かせてくれる、瀬尾まいこならではの優しく温かな物語だ。
カスタマーレビュー
最後が。
単行本だとあとどのくらいで物語が終わるかわかるが、電子書籍だと残りのページがわからない。
面白くてのめり込んで読んでいたらあっという間に終わってしまった。
ただ最後、え?コレで終わり?とおもった。
その後もかいてほしかったなぁ。、
、
大好きです。また読みたいです。
温かい物語
年に一度くるPMSに悩まされる主人公に寄り添ってくれる仕事仲間。
こんな関係が、私たちの中でも生まれるといいです♪