デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場
-
-
3.8 • 13件の評価
-
-
- ¥760
-
- ¥760
発行者による作品情報
両手の指9本を失いながら“七大陸最高峰単独無酸素”登頂を目指した登山家・栗城史多氏。エベレスト登頂をインターネットで生中継することを掲げ、SNS時代の寵児と称賛を受けた。しかし、8度目の挑戦となった2018年5月21日、滑落死。35歳だった。彼はなぜ凍傷で指を失ったあともエベレストに挑み続けたのか? 最後の挑戦に、登れるはずのない最難関のルートを選んだ理由は何だったのか? 滑落死は本当に事故だったのか? そして、彼は何者だったのか? 謎多き人気クライマーの心の内を、綿密な取材で解き明かした第18回開高健ノンフィクション賞受賞作!
カスタマーレビュー
アルバスセブルス
、
若干のネタバレありです。
いまの生活を変えたくない。しかし登山を辞めたら大いなる変化が押し寄せてくる。それはいまの生活を捨てる可能性すらある…。 そう考えたら最期に無謀な挑戦をして死を選んでしまう可能性はあったんじゃないかという風に考えさせられました…。 (羽生丈二のよう最期をイメージしていたのかも知れませんね…。)そういう悲しい結論に至ってしまう本です…。栗城さんを抱きしめてあげたいと言っていたご婦人の気持ちがものすごく良く分かります。 栗城さんをただあしざまに書き切っていないところに、栗城さんの毀誉褒貶が激しい要因がうっすら分かる気がしました。 この本で栗城さんを知りましたが、良い本だと思います。
これは作者の方の参考になればですが、第九のくだり。エヴァンゲリオンの印象的なエピソード内で第九を使用しています。栗城さんの第九への入り口はその辺りだったのではないかと思いました。