母の待つ里(新潮文庫)
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- ¥850
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発行者による作品情報
40年ぶりに帰るふるさとで待っていたのは、初めて会う〈母〉だった――。大企業の社長として孤独を抱える松永徹。退職と同時に妻から離婚された室田精一。親を看取ったばかりのベテラン女医・古賀夏生。人生に疲れた三人が選んだのは「里帰り」だった。囲炉裏端に並ぶ手料理や不思議な昔話。母と過ごす時間が三人を少しずつ変えていく……すべての人に贈る感涙の物語。ふるさとを、あなたへ。(解説・赤坂憲雄)
APPLE BOOKSのレビュー
東京で生まれ育ち、故郷を持たず、孤独に老いていく都市生活者が体験する、「偽り」だけど「うそではない」母と子の物語。2024年夏にテレビドラマ化。業界最大手の加工食品メーカーの社長で独身男の松永徹と、定年退職金の振込みと同時に妻から離婚届を突き付けられ、32年間の結婚生活を終えた室田精一。そして看護師の母の手一つで育てられ、その母をつい最近亡くした、熟練した女医の古賀夏生。人生に疲れた3人は、互いを見知らぬまま、ふるさとで一人待つ年老いた“母”の「ちよ」に会いに行く。寺の角を曲がると現れるかやぶき屋根の家、いろり端に並ぶ素朴な手料理。久しぶりの里帰りを温かく迎える“母”が、寝しなに「むかしむかし、あったずもな」と話し出す不思議な昔話。“母”と過ごす時間は、次第に3人にとってかけがえのないものになっていく。遠野地方を舞台に、日本の美しい原風景を描き、人生の豊かさとは何かを現代人に問う作者の姿勢は、厳しくも誠実。そして同時に、懐かしく、優しく、温かな母が最後に話す昔話に感涙を禁じ得ない感動作となっている。
カスタマーレビュー
6ban@
、
懐かしい古里
田舎を離れて、はや20年
帰るのは この小説と同じく
親の葬式と法事あと一人暮らしが寂しくて嫌になった時だけ
幼なじみに会いたくて、、、
久しぶりに田舎を思いだしました。