ドグラ・マグラ 目次付
発行者による作品情報
「ドグラ・マグラ 目次付」
小説「ドグラ・マグラ」は夢野久作(1889(明治22)年〜1936(昭和11)年)の代表作で、1935(昭和10)年に刊行されました。
大正15年に九州帝国大学医学部精神病科に閉じ込められた「私」の物語です。
物語が進むにつれて、私の関わった事件が明かされますが、その難解、狂気的な内容、複雑な構成のため、途中で挫折する読者も多いといわれます。
ドグラ・マグラに元々、章も目次もありません。
青空文庫にあるものはその通りですが、ストアにある電子書籍には、機械的に変換したせいで変な章立てになったものがあるようです。
そこでこの際、真面目に目次を付けました。目次は、本文の切れ目と挿まれた資料です。
本文に一切手は入っていません。目次を使わなければ元通りです。
あれってどこで読んだっけ、どこかで見たような気がする、そんな記憶の頼りなさにさ迷うのも、この小説の醍醐味ではありますが、
一度読んで挫折した、読み返したいけれど、どこに何が書いてあったか探すのが辛い、そんな向きに。
電子書籍なので目次からすぐジャンプできます。
また、後書きとして「探偵小説漫想」を収録しました。
作品は青空文庫の新字新仮名のものを集め、見出し等を調整しました。
収録したファイルはすべて、インターネットの図書館、青空文庫(https://www.aozora.gr.jp)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。
心から感謝します。
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巻頭歌
胎児よ
胎児よ
何故躍る
母親の心がわかって
おそろしいのか
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*目次*
├ドグラ・マグラ
││└巻頭歌
│├…………ブウウ──────ンンン────...
│├……コトリ……と音がした。
│├一所懸命に縋り付いていた腕を引き抜かれて...
││└名刺
│├すると、そのうちに咳嗽を収めた若林博士は...
│├その時に若林博士は、あくまでもその学者ら...
│├扉の外は広い人造石の廊下で、私の部屋の扉...
│├この言葉を聞いた時、少女よりも私の方が驚...
│├九州帝国大学、医学部、精神病科本館という...
│├部屋の中央から南北に区切った西側は、普通...
││└巻頭歌
│├その図は、西洋の火焙りか何かの光景らしか...
││├キチガイ地獄外道祭文
││├葉書
││├地球表面は狂人の一大解放治療場
││├絶対探偵小説 脳髄は物を考える処に非ず
││├胎児の夢
││└空前絶後の遺言書
...
...
│ └官製端書
│
├探偵小説漫想
└底本などに関する情報