人のセックスを笑うな
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3.7 • 41件の評価
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発行者による作品情報
19歳のオレと39歳のユリ。恋とも愛ともつかぬいとしさが、オレを駆り立てた――「思わず嫉妬したくなる程の才能」と選考委員に絶賛された、せつなさ100%の恋愛小説。第四一回文藝賞受賞作。短篇「虫歯と優しさ」を併録。
APPLE BOOKSのレビュー
19歳の“オレ”の不器用な恋の始まりと終わりを描いた山崎ナオコーラのデビュー作。美術の専門学校に通う19歳の磯貝みるめは、デッサンの授業で講師のユリに出会う。特に美人というわけでもなく、見た目もそのまま39歳。そしてやる気が感じられない授業だというのになぜか生徒たちに人気があるユリ。ある日彼女から「私、君のこと好きなんだよ」と言われたみるめは、彼女が描く人物画のモデルを頼まれる。およそみるめが考えていた自分の好みとは程遠いユリの姿形。けれども、そもそも「形に好みなどな」く、「好きになると、その形に心が食い込む」ということに気づいたみるめは、ユリの持つ不思議なオーラと自由奔放さにどんどん引かれていく。インパクトのあるタイトルで、一見読む人を選んでしまう作品に見えるが、描かれているのは普遍的で純粋な恋する気持ち。たとえ第三者から見るとどんなにぶざまで滑稽な恋でも、渦中にいる当人たちはいたって真面目。きっと、タイトルにはそんないじらしい恋心を慈しむ、作者の愛情が込められているのだろう。2008年には松山ケンイチと永作博美主演で映画化され、話題を呼んだ。
カスタマーレビュー
読書二級
、
なんだろ
なんだか不思議な感じになった。淡々と愛とも恋とも言えない話が続き、明確な何かがあるわけでもないのだけれど、最後まで読むと軽い気持ちになった。