友が、消えた
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4.3 • 10件の評価
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- ¥1,800
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発行者による作品情報
【金城一紀、13年ぶりの書き下ろし最新作!】
絶対に変えてやる。このクソみたいな現実を。
読めば勇気が湧いてくる、最高&最強の青春小説!
オチコボレ男子高校生だった南方は、仲間たちとのある約束のために大学に進学した。「君たち、世界を変えてみたくはないか?」高校の生物教師のこの言葉をきっかけに、仲間たちと周囲の不条理に立ち向かった彼らは、「殺しても死にそうにないから」という理由で「ザ・ゾンビーズ」と呼ばれていた。だが高校卒業を機にメンバーはそれぞれの道に進み、チームは解散。南方は大学でどこか物足りない日々を送っていた。
そんな折、同級生の結城から「友人の北澤と、その家族が行方不明になったので捜してほしい」との依頼が。胸に秘めていた本能を揺さぶられた南方の前に、学内最大のサークルを仕切るカリスマ志田、志田を狙う謎の女子、そして北澤を追う男たちが現れる。渦巻く思惑と予想外の真相に、南方は果敢に迫っていく。
APPLE BOOKSのレビュー
同級生からの依頼をきっかけに、元落ちこぼれの大学生がある事件に巻き込まれていく青春クライムサスペンス。世間の不条理に立ち向かうため、高校時代にいくつもの騒動を巻き起こしてきた南方は、仲間との約束を果たすために大学に進学し、時折舞い込む依頼をこなしながら生計を立てていた。ある日、同級生の結城拓未から、失踪した親友を捜してほしいという依頼を受ける。元軍人の“ランボーさん”から教わった戦闘術を駆使しながら、南方は学内の有名サークル代表を務める志田に近づくが、そこから事件は思わぬ方向へと転がっていく…。青春小説の名作と名高い『レヴォリューション No.3』や『フライ、ダディ、フライ』と連なる金城一紀の「ザ・ゾンビーズ」シリーズの本作は、前作から13年ぶりとなる書き下ろし。小気味の良いリズムでテンポ良く読み進められる文体と、一筋縄ではいかない登場人物たちが織りなすドラマチックなストーリーは健在で、一度読み始めれば、老若男女問わず一気に引き込まれてしまうはず。シリーズのファンはもちろん、過去作を未読の読者でも十分に楽しめる優れたエンターテインメント作品だ。