好き好き大好き超愛してる。
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- ¥440
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発行者による作品情報
愛は祈りだ。僕は祈る。僕の好きな人たちに皆そろって幸せになってほしい。それぞれの願いを叶えてほしい。温かい場所で、あるいは涼しい場所で、とにかく心地よい場所で、それぞれの好きな人たちに囲まれて楽しく暮らしてほしい。最大の幸福が空から皆に降り注ぐといい。「恋愛」と「小説」をめぐる恋愛小説。2009大学読書人大賞受賞。(講談社文庫)
APPLE BOOKSのレビュー
2001年にメフィスト賞を受賞しデビューを果たした舞城王太郎による「好き好き大好き超愛してる。」。持ち味のエネルギッシュでスピード感のある文体はそのままに、異色の恋愛小説に挑んだ作品。がんで亡くなった恋人の2人の弟との交流を描くエピソード「柿緒」を中心に、さまざまなストーリーがオムニバス形式でつづられる。夢の世界で消えた少女を探すツトム、イヴと呼ばれる少女と共に神と戦うニオモなど、いずれも著者の想像力がはじける奇想に満ちた世界観ながらも、共通するのは愛する人の喪失という普遍的なテーマ。消えゆく命を目の前にしたときの葛藤、失ってもなおあふれ続ける相手への思いなど、本書のタイトルそのままにつづられるストレートな感情の連鎖は、読者の心を激しく揺さぶる。痛みを感じるほどの純度の高い"愛"を軸に、多彩な物語が次々と展開する新感覚のラブロマンス。