桂文我 上方落語全集 第四巻
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- ¥2,600
発行者による作品情報
上演ネタ・七百席以上!
桂文我が満を持して世に放つ上方落語の集大成、第四巻刊行
第四巻では――
『時うどん』『外法頭』など、上方落語の逸品、珍品を織り交ぜた珠玉の高座、十五席を再現している〈解説付き〉。
〝芸能博士〟と呼ばれた桂米朝師(人間国宝)の系譜を継がんとする著者は、大師匠と同様に落語に関係する史料・文献を収集しまくる稀代のコレクターでもあります。現代では忘れられた噺を古文献から掘りおこし復元することにも取り組んでおり、噺家生活四十年で上演した噺は七百以上を数えます。
この全集では、そうした噺のなかから厳選したネタをテキストに起こし、本人解説付きで紹介しています。著者が収集した貴重な演芸資料も、できるかぎり写真で紹介しています。また、大師匠方との思い出話などを綴るコラムも読み応えたっぷりです。
第四巻に収録されているのは、
時うどん
お貞の話
木挽茶屋
借家怪談
裏の松風
八問答
外法頭
毛布芝居
とろろん
吉野狐
月宮殿星の都
盆唄
螢の探偵
焼物取り
南海道牛かけ
の十五席。
知っているネタもあれば、はじめて目にするネタもあるでしょう。上方落語の「時うどん」と東京落語の「時そば」についての比較・検証は、とても興味深いです。
著者は言います。「私の場合、書いた落語が城の石垣であり、ライブの高座が、その日の天守閣の形になる」と。「天守閣」たるライブの魅力にはかないませんが、書いた落語=「石垣」には、読むからこそわかる奥深い魅力があります。
「読んで楽しむ」落語の世界を、ぜひご堪能ください。