



満月珈琲店の星詠み
-
-
4.3 • 48件の評価
-
-
- ¥730
発行者による作品情報
ツイッターで話題のイラストにインスパイアされた新シリーズ
満月の夜にだけ開く不思議な珈琲店。優しい猫のマスターと星遣いの猫たちが、極上のスイーツと占星術で、人生に迷える人々をおもてなしする。
APPLE BOOKSのレビュー
満月の夜になると気まぐれな場所に現れる、不思議な珈琲店を舞台にした人間ドラマの連作短編集『満月珈琲店の星詠み』。国内のみならず海外でも翻訳されている人気シリーズ作品。三毛猫のマスターと猫の店員が、悩める人々に極上のスイーツやドリンクを提供しながら、占星術によるアドバイスでそっと背中を押してくれる。若い頃に人気を博したシナリオライターの芹川瑞希は、今やその影をすっかりとひそめ、ソーシャルゲームのシナリオを書きながら細々と暮らす日々。そんなある夜、落ち込む出来事があった彼女の前に現れた「満月珈琲店」。そこでどん底の彼女を癒やし、前を向かせてくれたのは、三毛猫のマスターとその店員の猫たちだった…。それぞれ違う悩みを持った登場人物たちの出生図(ホロスコープ)と人生の関係をひもときながら、猫たちは自身を見つめ直すきっかけをくれる。その一話一話は読者にも気付きを与え、ポジティブな気持ちにさせてくれる。ホロスコープによる星詠みを信じていてもいなくても、自分が生まれた時の宇宙に思いをはせるとロマンを感じるだろう。物語全体に優しい空気が流れ、読後は心がふっと緩んでいる。