自由研究には向かない殺人
-
-
4.2 • 34件の評価
-
-
- ¥1,500
-
- ¥1,500
発行者による作品情報
高校生のピップは自由研究で、5年前に自分の住む町で起きた17歳の少女の失踪事件を調べている。交際相手の少年が彼女を殺害し、自殺したとされていた。その少年と親しかったピップは、彼が犯人だとは信じられず、無実を証明するために、自由研究を口実に警察や新聞記者、関係者たちにインタビューをはじめる。ところが、身近な人物が次々と容疑者として浮かんできてしまい……。予想外の事実にもひるまず、事件の謎を追うピップがたどりついた驚愕の真相とは。ひたむきな主人公の姿が胸を打つ、英米で大ベストセラーとなった謎解きミステリ!/解説=若林踏
APPLE BOOKSのレビュー
「ミステリー史上最も衝撃的な3部作」とも評されるホリー・ジャクソンによるミステリーシリーズの第1弾。イギリスの小さな町に住む高校生のピップ。彼が大学受験選考の対象資格となる自由研究のテーマとして選んだのは、5年前に起きた行方不明者の捜索に関する考察だった。失踪当時17歳であり、ピップの学校の先輩でもあったアンディの事件を例として、メディアが担った役割を調査する。しかしこれはあくまでも建前。アンディの交際相手の少年、サルがアンディを殺害し自害したとされる事件の顛末(てんまつ)に納得がいかないピップは、サルの冤罪(えんざい)を晴らすために、自由研究を隠れみのとして事件の関係者たちから情報を得るのが狙いだった。優秀な生徒ではあるけれど、警察やマスコミのような調査能力も権限も持たないピップは、その頭脳とインターネットを駆使して犯人に迫っていく。その理知的で公平な推理力と、危険を顧みず果敢に容疑者に迫る姿勢のアンバランスさ、そして大学受験をそっちのけに“自由研究”に没頭する姿には終始ハラハラドキドキさせられる。文中にはピップが入手した捜査資料なども盛り込まれ、ピップと一緒に謎解きをするような臨場感が味わえる。
カスタマーレビュー
危険な自由研究
おなじコミュニティでの事件。辛い。
2022.4.9