薬指の標本
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3.9 • 27件の評価
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- ¥580
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発行者による作品情報
楽譜に書かれた音、愛鳥の骨、火傷の傷跡……。人々が思い出の品々を持ち込む〔標本室〕で働いているわたしは、ある日標本技術士に素敵な靴をプレゼントされた。「毎日その靴をはいてほしい。とにかくずっとだ。いいね」靴はあまりにも足にぴったりで、そしてわたしは……。奇妙な、そしてあまりにもひそやかな、ふたりの愛。恋愛の痛みと恍惚を透明感漂う文章で描いた珠玉の二篇。表題作ほか「六角形の小部屋」収録。
カスタマーレビュー
チカ丸
、
感想
二つの短編で構成されていて、両編とも小説の中心をなす舞台装置が魅力的だとおもいます。
一つは標本、もう一つは話小部屋。
実際にあるなら、訪れてみたいと思わせる魅力があります。
静けさの中にある恐ろしさ、というんでしょうか、小川さんの創る小説の雰囲気は好みの一つです。